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【付録】

1、三板の使い方

 三板を買いましたか?そうですか。それはよかった。
 さて、三板を買わなかった方に、朗報です。
 「おいおい、三板を買うように勧めてたんじゃなかったのー?」
 その通り。本物を買う方がいいに決まってますが、ベニヤ板で作ることもできます。作り方は、本物を見ればすぐにできますよ。

(1) 基本のリズム
 では、三板を持ちます。三枚の板でできています。板に名前をつけておきます。1枚目をA、真ん中をB、最後はCとします。糸のついている方が上であることも覚えておいてください。
 次に、左手で《パー》。手のひらを下に向けます。バスケットのドリブルができるような形になっていますね。
 さて、手の形と向きはさきほどの《ドリブル》のできる形のまま。
 三板を横から見てください。左から、A、B、Cとしましょう。これから、この三板をさきほどの左手のパーですくい上げるように持ちます。三板の横からですよ。AとBの間に中指、BとCの間に人差し指を差し込んでください。
 今、中指はAとBにはさまれています。人差し指は、BとCにはさまれています。紐は、指の上で3枚の板をつないでいます。パーのまま、上へ持ち上げましょう。紐が2本の指にかかって、3枚の板がつるされた洗濯物のようにぶら下がっているはずです。これが、三板の持ち方です。
 このとき、紐が短すぎると、AとCは《ハ》の字に開いてしまいます。これでは演奏できませんので、紐を少し長くして(ゆるめて)ください。長すぎると、パーの下の方に三板が垂れ下がってしまい、演奏しにくくなります。練習しながら、一番適当な長さを見つけてください。私は紐の伸びも考えて、パーにぶら下げたときに、やや《ハ》の字になるぐらいにしています。
 音を鳴らしましょう。左手だけでならします。パーの親指と小指で、三板のCとAをはさんで《チャ》。鳴りましたか?薬指も付いてきてしまう!という方、それでもいいですよ。もう一度、パー。はさんで、《チャ》。もし、《チャ》のときに、人差し指と中指が強くはさまれて痛むようでしたら、紐をゆるめてください。パーにもどしたとき、三板がぷらぷらして落ちつかないようなら、紐を少し締めてやるといいでしょう。
 今度は、小指と薬指を少し曲げて、Aにつけたまま。そう、Aを支えているような感じにしておきましょう。そうすると、《小指と親指ではさんで》音をならすというよりも、《親指でCをたたいて》音を鳴らすことになります。その方が、この先便利ですので、小指と薬指は曲げて、Aを支えるようにして音を鳴らすことにしましょう。
 今度は、右手を使って鳴らします。おっと!三板を右手に持ち変えてはいけません。三板はいつも左手に。右手で、左手の三板のCをたたきます。右手のどこでたたくか?どれでもいいですけど、親指をたてて、《GOOD》の形。その親指の腹でCをたたきましょうか。たたくときは、CをはじいてBにぶつけるように《カッ》。そうです。もう一度《カッ》できましたね。 Aが小指と薬指でしっかりささえられていると、この音もしっかり鳴らせるはずです。
 基本は、この二つの音です。右手で《カッ》、左手で《チャ》。交互に、《カッチャカッチャカッチャ》と音楽に合わせればいいんです。
 一人で三味線を弾きながら、三板も鳴らそうなんて無理です。沖縄民謡の、テンポの速い曲(カチャーシーの曲=唐船どーい・アッチャメー小・嘉手久etc)があれば、それを聞きながら三板を合わせてみると楽しいですよ。そのときには、《早弾き》の練習で書いたリズム《パッカパッカ》に《カッチャカッチャ》を合わせてください。

(2) 遊びを入れよう
 基本の音に遊びを入れましょう。右手で、連続して3つないし4つの音をならします。《親指・人差し指・中指・薬指》と、連続してCをたたくわけです。
 このとき、左手のパーの手のひらを下向きにしていると、やりにくいと思います。パーを傾けましょう。中指を軸として、小指側をやや下げ、親指側をやや上げた状態。すると、Cの面がやや上を向きます。この状態で、Cの面を上から右手の指でたたいてやるようにすると、たたきやすいでしょう。このときにも、紐の長さには注意です。かたむけたときに、CがBに触れてしまっているようでは、たたいて音を出すことはできません。 紐を少し締め、CとBに隙間ができるようにしてください。このときに、小指と薬指の支えをしっかりと。さらにやりやすくなると思います。
 この状態で、右手親指でCをたたいてください。このときに、右手親指がCを押さえつけてしまってはいけません。Cをたたいたら、指が離れていること。すると、たたかれたCがBにあたって、また元の位置に戻ります。すかさず、人差し指でたたく。続いて中指、薬指。《カカカカ》と連続して鳴るわけです。これはがんばって練習しないとできません。 できるようになれば、小指まで使ってみたり、小指・薬指・中指・人差し指の順でたたいてみたり、爪の方でたたいたりと、いろんなやりかたに挑戦してみてください。
 カッチャカッチャカッチャカカカカカッチャカッチャカッチャ
 こんなふうに、ところどころ遊びを入れてみましょう。リズムに乗っていれば、どんな奏法でもOKです。
 ここまでの説明では、左手がじっとしているように思われるでしょう。でも、実際は、右手でCをたたくときに、三板を持った左手が右手を迎えに行くような動きもします。右手の指を使わずに、肘(ひじ)に当ててみるとか、おでこで鳴らしてみるとか、とにかく音が鳴ればよいのですから工夫して楽しんでください。
 さあ、あなたも三板奏者です。いつもカバンに三板をしのばせておいて、カラオケボックスに行ったときおもむろに取り出すなんてのはいかがでしょうか。三板は民謡だけとは限りません。


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