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☆その他の曲
 レパートリーを増やしましょう
 〈山崎ぬあぶじゃーま〉の他に、本調子でメロディーのつかみやすい(と私が思っている)曲の紹介です。

八重山民謡
 〈まやぐゎー節(与那国ぬまやーぐゎ)〉
 与那国島の歌です。沖縄本島でも知らない人は少ないと思うのですが、統計をとったわけではありません。《まやー》とは、猫のことです。この歌に出てくる《まやー》は、猫ではなく、女性を猫に置き換えているのです。軽快で楽しい歌です。

 〈白保節〉
 石垣島白保村の歌です。早弾きと、普通の(早くない)演奏とがあります。メロディーは変わりませんが、有名なのは早弾きの方ですね。白保村の繁栄を誉めた歌です。《ユラティクユラティク踊り(ぶどぅり)あすぃば》という囃子が有名です。早弾きの中でも、この曲には重みを感じるのですが、いかがでしょう。

 〈鳩間節〉
 これまた、沖縄本島で有名。おもしろいことに、早弾きの〈鳩間節〉は沖縄本島で愛され、八重山では早くない方で歌い踊られることが多いようです。鳩間島では、〈鳩間節〉は早くない方、早弾きの方を〈鳩間早節〉と呼ぶようです。

 〈まんがにすざー節〉
 黒島の曲です。早くない演奏もあります。歌詞には、黒島の村の名前と女性の名前が出てきます。黒島では、〈ペンガントーレー〉という歌とこの〈まんがにすっつぁ(黒島ではこう呼ぶようです)〉を組み合わせて、1つの舞踊にしています。これがまた、楽しいんですよ。海の獲物を捕る動作を踊りにしてあるんです。一方小浜島の青年会では、〈まんがにすざー節〉だけで踊りを踊っています。この踊りは、一度見ると忘れられません。 強烈なものです。


沖縄民謡
 〈嘉手久〉
 《テンシトゥルトゥテン》という囃子を聞けば、踊らずにはいられません。次の〈唐船どーい〉とともに、ほとんどカチャーシー専用曲となっています。歌持の指使いがむずかしいですが、練習にはちょうどよいかもしれません。
〈嘉手久−唐船どーい〉と続けて演奏するのが、カチャーシー曲の定番ですね。

 〈唐船どーい〉
 言わずと知れた《カチャーシー》曲。歌持だけで体が飛び跳ねてしまいます。杖をついたお年寄りも、この曲が流れれば杖を放り投げて踊り出すのでは。比較的歌いやすい曲ですが、歌持でうまく《掛き弾き》を使わなければ、ウキウキする雰囲気は出せません。研究してみてください。

 〈ハリクヤマク〉
 《毛遊び(もうあしび)》華やかなりしころの歌でしょう。《毛遊び》とは、夜、村はずれの広場や浜辺に若い男女が集まって、歌い踊って楽しむことです。戦前まで盛んだったと聞いています。沖縄民謡は琉歌形式が多いのですが、これは琉歌形式ではありません。

 〈越来節〉
 この曲も《毛遊び》の頃の人々の様子がうかがえる楽しい曲です。カチャーシーに使われる曲ですが、〈嘉手久〉等に比べるとおとなしい印象の曲です。《毛遊び》に女性を誘って連れていく様子が物語風に歌われています。琉歌形式ではなく、七五調の歌詞です。

 〈だんじゅかりゆし(早弾き)〉
 〈だんじゅかりゆし〉は、最初はゆったりと歌い、続けて同じ歌詞を早弾きで歌うのが普通でしょう。早弾きになると、メロディーも変わります。
   早弾きの方は、〈矼ゆば節〉で使った弾き方=《中》を人差し指で弾く方法を使います。ただし、《だんじゅかりゆしや いらでぃさしみ》までをその方法で、続く《せる ハリヨーフニヨー・・・》は元の手の位置というように、器用に使い分けることになります。

 続いて、二揚、三下げの早弾きにも挑戦しましょう。二揚、三下げの曲を早弾きで弾くときには、〔三下げ、二揚も本調子〕で説明したように、《中弦と女弦の関係》を意識して練習するとよいでしょう。
 八重山民謡なら〈まみとーま節(二揚)〉〈殿様節(二揚)の早弾き〉。沖縄民謡なら〈ましゅんく節(三下げ)〉〈海のチンボーラー(三下げ)〉〈谷茶前(三下げ)〉等がよいと思います。
 どの曲を練習するかは、あなたの好みとCDの有無によるでしょう。


△おまけ−12
 琉歌形式の歌詞で、特別な歌い方をすることがあります。
 この本で練習した〈小浜節〉は、琉歌形式であると書きました。〈小浜節〉の場合、『8・8・8・6』合計30音を1番分で歌ってしまいます。
 一方、早弾きの〈嘉手久〉の場合は、『8・8・8・6』で4番分(1・2番を合わせて1番、3・4番を合わせて2番と数えることもあります)になります。すなわち、

 かでぃくうみなびが・・・・・1番
 あやふじょうぬたばく・・・・2番
 ちきてぃうさぎらば・・・・・3番
 ふちゃいたぼり・・・・・・・4番

 というわけです。1番と3番は『8』、2番も《じょう》を1音にして『8』にできます。でも、4番は『6』。当然、歌っていると字足らずになります。こんなときは、

 ふちゃいたぼたぼり

 と、2音増やして歌います。このように『6』を『8』にして音の数を合わせるやり方は、他の曲にもあります。CDを聞いていて「あれ、この歌、歌詞カードとなんか違うぞ」と思ったときは、この《音の数を合わせる方法》がとられているかもしれません。


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